SSI(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会)の認定資格である「日本酒学講師」に合格して、今年の7月1日に認定された。
※こちらのブログを参照:日本酒学講師 – 百聞は一献に如かず (men-san.com)
この日本酒学講師になるためには、日本酒学講師の認定試験に合格すればいいのだが、そのためのテキストや問題集は市販されてない。
ということで、今年の3月18日(土)から20日(月)の3日間、FBOアカデミー東京校で「日本酒学講師セミナー」を受講した。
ズバリ「日本酒学講師試験」に合格するためのセミナーである。
初日に受講生の数を数えたら31名だった。
ただし、その内の3名は、ワインやチーズなど日本酒・焼酎以外のFBO公認講師になるための受講生だったので、初日と2日目の午後一までで終了した。
なので、日本酒学講師セミナーの受講生は28名ということになる。
受講生の中では広島県の自分が一番遠いと思っていたが、もっと遠い長崎県からの受講生がいた。
それだけじゃなく、中国、台湾、韓国からの受講生が4、5名いたので驚いた。
今や日本酒は、海外でもお酒愛好家の間で大人気のようだ。
受講生の大半は、酒販店、飲食店、宿泊・旅行関係者で、私のような単なる日本酒愛好家はかなり少数派だ。
そんなセミナーがどういう内容だったのか振り返ってみたい。
1日目:
〇FBO公認講師講習会
■9:30~10:40 【FBO公認講師の心構えと役割】信頼ある講師を目指して(70分)
■10:55~12:25 【コミュニケーションスキル向上トレーニング】フェイスストレッチングトレーニング(90分)
■12:25~13:30 昼食休憩 ※弁当が用意されていた
■13:30~14:30 【コミュニケーションスキル向上トレーニング】講師マナー実践トレーニング(60分)
■14:30~15:30 【コミュニケーションスキル向上セミナー】ビジネスマナーとプロトコール(60分)
■15:50~17:30 【プランニングスキル向上セミナー】セミナー運用概論 マネジメント視点でのセミナー運営のポイント(100分)
■17:45~18:45 【インストラクションスキル向上セミナー】効果的なスピーチ法と講義テクニック(60分)
■18:45~19:45 【インストラクションスキル向上トレーニング】ボイストレーニング
■20:00~21:00 【実践トレーニング①】1分間スピーチ
制限時間1分で、一人ずつ自己紹介をおこなう。
なお、弁当と一緒にビール・日本酒・焼酎などの酒類が用意されており、食事しながら他の受講生のスピーチを聞くという「ミニ懇親会」スタイルだった。
■21:00~21:30 各種ナビゲーター実施方法に関して(30分)
2日目:
〇FBO公認講師講習会(続き)
■9:00~10:00 【プランニングスキル向上セミナー】売れる「セミナー」を企画する際のポイント(90分)
■10:45~12:15 さまざまな事例に学ぶセミナー成功のポイント(90分)
■12:15~13:15 昼食休憩 ※弁当が用意されていた
■13:15~14:45 【基調講演】食品・飲料を取り巻くリスク”クライシス対応”のポイント(90分)
ここまでが「FBO公認講師」になるのためのセミナーだ。
〇日本酒学講師講習会
ここからが「日本酒学講師」になるために必要なセミナーだ。
■15:00~16:00 【エンドユーザーを対象としたセミナーのあり方①】エンドユーザーの日本酒・焼酎に対する価値観と興味・関心(60分)
■16:15~17:15 【エンドユーザーを対象としたセミナーのあり方②】「日本酒の商品特性」をテーマにする際のポイント(60分)
■17:30~18:30 【エンドユーザーを対象としたセミナーのあり方③】「日本酒の原料・製法」をテーマにする際のポイント(60分)
■18:50~21:00 【エンドユーザーを対象としたセミナーのあり方④】「日本酒のテイスティングと料理の相性」をテーマにする際のポイント(130分)
日本酒5種類、本格焼酎4種類をテイスティングして、ツナサラダ(フレンチドレッシング、塩コショウ、しょうゆ)との相性をチェックして、〇×△でチェックシートに記入する演習をおこなった。
■21.00~21:30 日本酒学講師試験インフォメーション(30分)
日本酒学講師試験に関する説明があった。
そして、この時初めて、第3次試験「日本酒・焼酎の魅力を伝えるべく講義の内容の構成」に日本酒だけでなく、本格焼酎・泡盛に関する問題も含まれることを知った。
3日目:
〇日本酒学講師講習会(続き)
■9:00~10:00 【エンドユーザーを対象としたセミナーのあり方⑤】「日本酒の香味特性別4タイプ分類・表示」をテーマにする際のポイント(60分)
■10:15~11:15 【エンドユーザーを対象としたセミナーのあり方⑥】「焼酎の原料・製法」をテーマにする際のポイント(60分)
■11:15~11:45 模擬セミナーの説明
この日の午後におこなわれる日本酒学講師試験の第4次試験を想定した「模擬セミナー」の実施要領の説明があった。
■11:45~13:15 昼食休憩を兼ねて模擬セミナーの準備(90分) ※弁当が用意されていた
模擬セミナーのターゲットは、「日本酒ビギナー層」を想定。
セミナーテーマは、「日本酒の商品特性」か「日本酒の香味特性別4タイプ分類・表示」のいずれかを発表順とともにくじ引きで決めた。
私のテーマは、「日本酒の商品特性」だった。
用意された弁当を急いで食べて、スピーチ原稿の作成に取りかかった。
■13:15~16:00 【実践トレーニング②】日本酒セミナー実践(ひとり10分)
28名を3グループにわけて3つの部屋で実施(私のグループは10名)。
この模擬セミナーを通じて、講義内容を10分間に収める難しさを体験した。
私は、「飲用温度帯の違いによる日本酒の楽しみ方」と「日本酒の健康効果」について講義したが、10分間で2テーマは詰め込み過ぎだとわかった。
なので、本試験では「日本酒の引用温度帯による楽しみ方」に絞って臨んだ。
〇VR日本酒製造体験プログラム
■16:30~17:20 VR映像による仮想酒造り体験
※このプログラムの受講は「日本酒学講師試験」の受験資格のひとつである
このセミナーでは、VRゴーグルを装着して、「蒸米の程よい硬さを判断する”ひねりもち”を作る体験」「蒸米を山卸しする体験」「麹室で種麹を蒸米に振りかける体験」をおこなった。
日本酒学講師試験に向けて
3日間のセミナーを受講した後、楽しかった余韻に浸る暇もなく、4月23日の本試験を受けるまでの約1ヵ月間は、受験対策に時間を費やした。
まず、第3次試験対策に必要な「本格焼酎・泡盛」の知識習得にひたすら務めた。
今まで勉強したことがなかったので短期間での知識習得は大変だったが、勉強を通じて本格焼酎と泡盛の魅力を知ることができた。
もっと大変だったのが、第4次試験の「10分間模擬セミナー」対策だ。
セミナーのテーマは、「飲用温度の違いによる日本酒の楽しみ方」に絞ったが、タイトルは「冷やしても温めても美味しい日本酒の魅力」に変えた。
そして、ストップウォッチで時間を図りながらスピーチして、10分間に収まるよう何度も何度も原稿を書き直した。
さらに、空でスピーチできるよう、ウォーキング中もぶつぶつ言いながら、ひたすらトレーニングを繰り返して本番に備えた。
こうして、4月23日に「日本酒学講師試験」を受けることになる。
締めの一杯!
日本酒学講師セミナーは、とても勉強になったし、楽しい思い出になった。
最終日のセミナー終了後、みんなで近くの居酒屋で打ち上げをおこない、全員合格をめざそうと誓った。
多くの日本酒好きの友達ができて、セミナー同期生によるライングループで今も近況報告やイベント情報などの情報交換をおこなっている。
ちなみに、私が受講した3月18日~20日の日本酒学講師セミナーのダイジェスト動画がFBOのウェブサイトにアップされている。
※こちらを参照:(21) 日本酒学講師 講習会 ダイジェスト動画 – YouTube
今宵は、日本酒学講師セミナーで共に学んだ同期生を思い出して「乾杯!」