58歳から挑戦した中小企業診断士試験だが、結果的に1次試験は4回受験した。
なので、1次試験に合格したのは61歳の時だ。
最初に受験した年は、8月上旬の1次試験に向けて、6月から「通勤講座(現スタディング)」を開始した。
2ヵ月しかないので、「通勤講座(現スタディング)」の中でも「経済学・経済政策」「経営法務」「経営情報システム」の3科目に絞った。
この3科目を選んだのは、他の科目と比べて2次試験との関連が薄いという理由だ。
本番まであと2ヵ月。
どこまで対応できるか?
スキマ時間の活用
社会人になると、なかなかまとまった勉強時間を確保するのが難しい。
週末になると、飲み会の誘いやゴルフなど、誘惑も多い。
そこで、「スキマ時間」の活用がオススメだ。
「通勤講座」はまさにスキマ時間を利用して講義動画を視聴できる。
パソコンだけでなくスマホでも視聴できるので、ジムのウォーキングマシンで歩きながら視聴した。
また、演習問題もまあまあ豊富だった。
動画を視聴した後、確認テストで知識を定着させて、さらに過去問題を解きながら、毎日少しずつ実践力をつけていった。
平日は、朝出勤前に15分、昼休憩時間に15分、晩飯前に15分講義動画を視聴するといったように、まずは勉強を習慣化することに務め、休日にはがっつり過去問題に取り組んだ。
でも、いかんせん準備期間が短い。
3科目を勉強するだけで精一杯だったが、初年度はあくまでも「お試し」に受験すると割り切っていたので、焦燥感もなかった。
むしろ、試験の2週間前の7月中旬には、アメリカに住んでいる友人を訪ねて一週間ほどポートランドに遊びに行ったほどだ。
今思えば、初年度は試験に対する真剣味が大いに欠けていた。
こんなんで、1科目でも受かるのか?
試験会場
それでも試験日はやってくる。
毎年、8月上旬の暑い夏の日に1次試験はおこなわれる。
広島の試験会場は、広島工業大学専門学校。
福山から新幹線で広島に行き、JR山陽本線に乗り換えて3駅目の西広島駅で下車。
そこから歩いて10分くらいのところにある。
最初の受験科目「経済学・経済政策」は9時50分から始まるが、試験会場への入室は8時50分以降となっていたので、9時くらいに到着して、受験番号に従って会場に入室する。
エアコンがある部屋なので暑さは気にならないが、むしろエアコンが効きすぎていたので思わずパーカーをはおった。
何においても、事前調査と事前準備は大切だ。
この年の広島会場への1次試験申込者は638人。
辞退者がいたとしても、600人くらいの受験者があの建物の中にいたことになる。
道理でトイレも混雑するはずだ。
いよいよ試験開始
トイレも済ませて試験室で待っていると、試験開始15分前くらいに試験監督の方々が入ってきて、10分前くらいから問題用紙および解答用紙の配布、試験の注意事項の説明が始まる。
試験監督者の説明が終わると、しばらく静寂が続く。
深呼吸して気分を落ち着かせ、試験開始の合図を待つ。
ちなみに、机の上に置けるのは、受験票、鉛筆類、消しゴム、定規、時計くらいかな。
500mlのお茶のペットボトルは机上はだめだが、足元には置くことができる。
そして9時50分。
「始めて下さい!」の合図とともに、一斉にページをめくる音が聞こえる。
いよいよ最初の受験科目「経済学・経済政策」のスタートだ。
試験時間は60分。
2ヵ月間の勉強成果を発揮できるか?
試験結果は?
初日は、「経済学・経済政策」に続いて「財務・会計」、昼食を挟んで午後から「企業経営理論」「運用管理」の4科目。
2日目は、午前中に「経営法務」と「経営情報システム」、午後に「中小企業経営・中小企業政策」の3科目。
2日間で7科目も受験して、くたくたになった。
当然、ある程度勉強して臨んだ「経済学・経済政策」「経営法務」「経営情報システム」はなんとか解答できたが、他は適当にマークシートを埋めるしかない。
ともあれ、久しぶりに試験疲れした1年目だった。
その翌日、中小企業診断協会のホームページ上に解答速報が掲載される。
問題用紙は持って帰ってもいいので、答え合わせをしてみると、「経済学:経済政策」だけ合格点をクリアしていた。
「経営法務」と「経営情報システム」は合格点には至らなかった。
残念ながら1年目は1科目だけかと思っていたら・・・
締めの一杯!
9月上旬に正式に1次試験結果がハガキで送られてきた。
圧着ハガキをめくって中身を確認すると、なんと・・・
「経済学・経済政策」の他に「運営管理」にも合格を表す「〇」マークを付いていた。
「運営管理」は全く勉強してなかったので、ただただ驚いた。
ともあれ、初年度は2科目の科目合格を果たしたことになる。
これでマジック5!
今宵は、中小企業診断士試験にチャレンジした自分に「乾杯!」