8月6日(土)のマツダスタジアムで行われた阪神戦は「ピースナイター」だった。
野球観戦を通じて、平和の大切さを再認識するイベントである。
平和な暮らしが守れないと、野球観戦どころではない。
私自身初めての経験だったが、5回終了時に行われたピースイベントも含めて大興奮の試合になった!
オールスターまでの前半戦が終了して、カープは46勝46敗3分で、首位ヤクルトと11ゲーム差の2位(阪神と同率)で折り返したのだが・・・
オールスター以降勝ち星はなく、前日まで引き分けひとつを挟んで7連敗中。
「今日こそなんとか勝ってほしい」と診断士仲間と一緒に観戦した。
大興奮の逆転サヨナラ勝ち!
試合は、先発のアンダーソン(42)が3回3失点、それを継いだ藤井レイラ(58)が2回2失点。
一方、攻撃陣は4回裏にノーアウト1、3塁からダブルプレーの間に1点を返すも、好投の藤波を打ち崩せず、5回終了時点で1対5となんともいやな雰囲気。
それでもビール片手に、必死に応援するおじさんたち。
その後投手陣は、薮田和樹(23)、中崎翔太(21)、一岡竜司(30)がランナーは出すも、なんとかゼロで抑える。
打撃陣も7回裏に野間(37)がタイムリー内野安打を放って1点を返す。
8回くらいから席を立って帰るカープファンも目立つ。
「ここで帰ったら後悔するよ!」と心の中で帰る人につぶやきながら、ひたすらカープの逆転を祈る。
そして、2対5で9回の裏を迎えた。
阪神のピッチャーは抑えの岩崎。
去年の東京オリンピックで中継ぎを任された侍ジャパン・金メダリストの一員だ。
まずは、7番小園海斗(51)がレフト前ヒットで出塁。
小園は、ここっていう時に本当に頼りになるね。
続く8番會澤翼(27)もレフト前にしぶとく運んで、ノーアウト1、2塁。
ここで一気に「ひょっとしたら」という期待が高まる。
そして、途中出場の9番上本崇司(0)がセカンドへ内野安打を放ち、焦ったセカンド小幡がファーストへ悪送球して、1点返し、ランナーもそれぞれ進塁。
3対5となって、まだノーアウト2、3塁。
続く1番野間峻祥(37)は空振り三振で1アウト。
「もはやこれまでか?」とすこし不安がよぎる。
しかし、2番菊池涼介(33)がショートゴロを打つが、打球がショート中野の手前でイレギュラーバウンドして中野のファンブルを誘い、打球が転々とする間に2塁ランナーも帰って、遂に5対5の同点!
そして、1アウト2塁で、3番秋山翔吾(9)。
応援のボルテージは最高潮だ。
声は出せないので、おのずとカンフーバットをたたく力が強くなる。
めげるかも、というくらいたたいた。
そして、1ボール、1ストライクからの3球目。
秋山が打った打球はライト前のややセンター寄りで、ライトがややお手玉する。
その間に、2塁ランナーの菊池がホームにヘッドスライディングして、サヨナラ勝ち!
たちまち、スタジアムは歓喜の渦に巻き込まれた!
私もカンフーバットのハイタッチで、前後左右のカープファンと喜びを共有した。
まれに見る最高の逆転劇に立ち会うことができた瞬間だった!
ピースナイター
5回裏の終了後、入場時に配られた「ピースナイター新聞(中国新聞監修)」の裏面(緑色)を観戦者全員で掲げる。
原爆ドームと同じ高さの席(内野2階席の上の方)の人には、新聞の裏面が緑ではなくて赤色のが配られている。
スタジアムにジョン・レノンの「イマジン」が流れて、みんなで新聞を揺らしながら、平和(とカープの勝利)を願う。
ヒーローインタビューで秋山選手が、ピースナイターについて尋ねられた際、「今日(8月6日)は広島の人にとっては忘れられない大切な日。(中略)野球ができること、応援してもらえることをこれからも心に秘めて、皆さんともにこの日を忘れずにやっていきたい」と語ったのは印象的だった。
ちなみに、8月6日にマツダスタジアムでピースナイターが行われるのは、今回が4回目ということだ(前回は2019年)。
この日にビジターで試合する年もあるだろうしね。
今回は初めてピースナイターの日に試合観戦できて、しかも劇的な逆転サヨナラ勝ちにも立ち会えて、サイコーの一日になった。
まさに、神様に感謝!、カープに感謝!、そして平和に感謝!
締めの一杯!
今回は初物づくしの大勝利だった。
まずは、カープはオールスター明け初勝利。
秋山は、カープに来て初のサヨナラヒットで初のマツダスタジアムでのお立ち台。
西川龍馬は、ケガから復帰してオールスター明け初スタメン。
一岡は4年ぶりの勝利で、今シーズン初勝利。
もちろん私もピースナイター初観戦。
まさに、初、初、初で大興奮に満ちた試合だった。
今宵は、カープの大逆転勝利に「乾杯!」