広島県中小企業診断協会には14のグループ研究会がある。
その中のひとつ、「知的資産経営研究会」は、2021年6月にM島さん(男性)、M野さん(女性)と私の3人で設立した最も新しい研究会である。
現在は5名の中小企業診断士が所属し、知的資産経営を活用して中小企業の皆さんを支援できるよう、日々研究活動をおこなっている。
なお、「知的資産経営研究会」は他の都道府県中小企業診断協会にも存在するので、対外的には「知的資産経営研究会ひろしま」と名乗っている。
別名「Mの会」とも言う。
知的資産経営って何?
<以下、経済産業省のウェブサイトから引用>
「知的資産」とは、人材、技術、組織力、顧客とのネットワーク、ブランド等の目に見えない資産のことで、企業の競争力の源泉となるものです。
これは、特許やノウハウなどの「知的財産」だけでなく、組織や人材、ネットワークなどの企業の強みとなる資産を総称する幅広い考え方であることに注意が必要です。
さらに、このような企業に固有の知的資産を認識し、有効に組み合わせて活用していくことを通じて収益につなげる経営を「知的資産経営」と呼びます。
つまり、「企業のいいとこ(持ち味)をたくさん探して、それを活用して、儲かる会社にしていきましょう」ということだ。
知的資産経営との出会い
2021年3月、中小企業診断士の実務補習を大阪で受講した。
その時の指導教官が森下勉先生だった。
森下先生は、経済産業省が提唱する「ローカルベンチマーク」をつくった際の検討委員会メンバーのうちのひとりである。
特に、「ローカルベンチマーク」の非財務系のヒアリングシートは、森下先生の「ええとこ活用経営」という手法が採用されている。
森下先生は、まさに知的資産経営の第一人者であり、大阪府中小企業診断協会の知的資産経営研究会の代表でもある。
実務補習受講当時は、そんなえらい先生だとは全く存じ上げてなく、先生に言われるまま支援先の持ち味を図式化した「現在価値ストーリー図」を作成した。
これにはいたく感動した。
私だけではない。
支援先からも「ほー!」って感じで感動してもらえる。
先生から、「企業は、意外と自分自身の会社の持ち味(あえて強みとは言わない)を認識していないものだ」と教えてもらった。
この企業が持っている持ち味を見つけて、より収益をあげるためのパワーに変えることが大事なんだなと感じた。
これが、知的資産経営との出会いであり、中小企業診断士として企業を支援するためのツールになると認識した。
広島での研究会発足
実務補習の最終日、森下先生から福山市在住の中小企業診断士M島さんを紹介された。
M島さんも知的資産経営に大変興味を持っており、広島でも研究会を立ち上げたいと思っているが、研究会立ち上げに必要な発起人が足りなくて困っているとのことだった。
後日M島さんとランチを共にしながら、いろいろ話を伺った。
中小企業診断協会で新規研究会を立ち上げるには、発起人が3名必要。
しかしながら、M島さんと広島市在住のM野さんがいるが、あと一人足りないという。
当時私は2回目の実務補習が終わったばかりで、正会員になるにはもう1回実務補習を受ける必要があったが、研究会立ち上げのため、準会員として広島県の中小企業診断協会に入会した。
正会員だけでなく準会員でも、新規研究会の発起人になれるのだ。
こうして、M島さん、M野さん、私の3人が発起人として新規研究会の登録申請を行い、晴れて6月末に「知的資産経営研究会」がスタートしたのである。
別名「Mの会」
現在、知的資産経営研究会ひろしまのメンバーは、会長のM島さん、M野さん、M田さん、M子さん、そして私「めんさん」の5名。
ちなみに、知的資産経営の師匠である森下先生も「M」。
そこで、私たちの研究会は別名「Mの会」となった。
「M」以外のイニシャルの方から入会希望があったらどうしよう(笑)
締めの一杯
残念ながら、広島地域における「知的資産経営」の認知度は低い。
でも、知的資産経営は企業の「持ち味」を活かして、収益を上げる手段になり得ることは間違いない。
その伝道師として、地域経済の発展に寄与していくことが私たちの使命である。
「知的資産経営研究会ひろしま」の今後の飛躍を誓って、「乾杯!」