先般、友人に連れられて「酒肴峰屋(福山市)」という居酒屋に行ってきた。
「峰屋(みねや)」と言えば、今NHKでやってる朝ドラの主人公の植物学者・牧野万太郎の実家の酒蔵と同じ名前じゃな、と思いながらのれんをくぐった。
居酒屋と言っても、カウンター9席、奥にテーブル席が3つ(16席)の落ち着いた雰囲気のお店である。
友人とふたり、カウンターへ座る。
まずはプレミアムモルツでのどを潤して、「どんな日本酒があるんだろー?」とメニューを眺めていたら、「十四代」の文字が目に留まった。
◎十四代 中取り純米吟醸 愛山 グラス 2700円 (お一人様一杯まで)
ちょっと高いが、飲んでみたい!
いつ飲むの? 今でしょ!

テイスティングしてみた
注文すると、ワイングラスに注がれてきた。
芳醇な香りがグラスいっぱいに漂う。
一口飲むと、ジューシーな甘味が口いっぱいに広がる。
うーん、これが十四代の実力か・・・
記憶をたどって、コメントしてみる(ちょっと曖昧)。
〇外観:ほぼ無色透明
〇香り:甘い果実のようなフルーティーな香り
吟醸香:■■■□□
原料香:■□□□□
熟成香:□□□□□
〇テクスチャー(飲み口):柔らかい口当たり、後半はややシャープ
〇味わい:なめらかな甘み、軽快な酸味と苦味、まろやかな旨味
甘味:■■■□□
酸味:■■□□□
苦味:■■□□□
旨味:■■■□□

日本酒のスペックは
ラベルに書いてあったお酒のスペックは以下の通り。
使用された酵母や日本酒度とかの記載はなかった。
〇酒蔵名:高木酒造株式会社(山形県村山市)
〇銘柄名:十四代 中取り純吟 播州愛山
〇特定名称酒:純米吟醸酒
〇その他:生詰め、要冷蔵
〇アルコール度数:15度
〇原料米の品種:兵庫県特A地区産愛山80%使用
〇精米歩合:50%
〇製造年月:2020年6月
原料米は「愛山」を使用
原料米の80%に使われているのは「愛山(あいやま)」という品種。
愛山は兵庫県で、「山田錦」と「雄町」がじいちゃん、ばあちゃんという家系に生まれた。
「酒米のダイヤモンド」と言われるほど希少なお米で、甘くてジューシーなお酒に使われることが多いと言われる。
元々は剣菱酒造(兵庫県神戸市)が使っていたが、1955年の阪神大震災で剣菱酒造が被災したことから農家からの買取りが難しくなったため、高木酒造が引き継いで買取りを開始したとのことだ。
そんな希少なお米で醸したお酒のジューシーさを十分堪能できた。

酒の肴は
やはり、まずは新鮮なお刺身だな。
この日は、金目鯛の炙り、メバルの炙り、鯛の3種盛り。
あと、ポテトサラダ(いぶりがっこ、クリームチーズ入り)、小魚の南蛮漬け、
小エビの唐揚げ、プチトマトの酢漬けのおまかせ4品。
ハモの炙り(すだち絞り)、太アスパラの塩焼きとも相性はよかった。

締めの一杯!
以前から、十四代を一度飲んでみたいと思っていたが、今までお目にかかる機会がなかった。
基本的に、広島のお酒を飲む機会が多いので。
十四代を造った高木酒造の15代目蔵元の高木さんは、蔵元杜氏の先駆けと言われる方で、「十四代」という銘柄は高木さんのお父さんをリスペクトして命名されたとのことだ。
お酒の美味しさは、その蔵の「知的資産」を結集して造りあげた「顧客提供価値」そのものだ。
美味しいお酒は、みんなを笑顔にする!
今宵は、初めて出会った十四代に「乾杯!」
