2021年2月5日(金)から広島で受講した実務補習5日間コース。
既に報告した通り、初日は診断先を訪問してヒアリングを実施した。
2日目の6日は土曜日だが、RCC文化センターの会議室へ集まって、みんなで診断報告書をどうやってまとめるか、全体の方向性を打ち合わせる。
各担当パートごとに報告書に記載する「現状分析」と「課題と提言」を考えるとは言え、「全社戦略」が決まらないと「部門戦略」は決まらない。
つまり、各パートが勝手に部分最適案だけ出してもダメということ。
なので、診断先の社長さんのヒアリング結果をベースに、メンバーみんなで社長さんの想いを「全社戦略」としてまとめた。
「卸売業から製造業への挑戦!」
なかなかいいキャッチフレーズだ。
全社戦略が決まれば、それに応じて各パート毎に「現状分析」に基づいた「課題と提言」をまとめるだけだ。
診断報告書ができるまで
2日目が終了すると、一旦解散して自宅に戻る。
翌日2月7日(日)から12日(金)は自主作業となり、次回メンバーと再会するのは13日(土)。
とは言っても初めてのことなので、「本当にこんなんでいいのか」不安になる。
途中何度か指導員の先生やメンバーとメールを使って質問や意見交換をおこない、なんとか原稿のたたき台をつくった。
そして、実務補習3日目となる2月13日(土)、再度RCC文化センターの7階会議室に再び集合した。
まずは、各パートごとに「現状分析」と「提言内容」の確認をみんなで検証した後、各自修正作業に入る。
その後、全パートを合体して1冊の報告書としてまとめた後、全員で内容の整合性をチェックする。
特に、言葉の使い方が違うところを統一しないといけない。
例えば、「~します」「~いたします」「~致します」の表現をひとつに合わせるなど。
普段何気なく使っている言葉でも、記述するとなれば、人によっては「かな」であったり「漢字」であったり、ホント違うものだなと感じた。
困った時には、指導員の先生が使っていた「記者ハンドブック(共同通信社)」の表記に合わせた。
例えば、送り仮名の使い方では「×表わす」→「〇表す」とか、外来語では「×コンピュータ」→「〇コンピューター」など。
実務補習の4日目は、ほぼ表記の統一、誤字脱字のチェック、表番号やページ番号との整合性のチェックに終始する。
最終的に原稿ができあがると、診断協会のプリンターで印刷作業にかかる。
なお、カラー印刷はできないので、そのパートだけは近くのセブンイレブンで印刷作業をおこなった。
その日、最終的に報告書ができあがったのは、夜の9時くらいだ。
財務会計パートの提言は?
私は「財務・会計」の担当だったので、事前に財務分析を行った。
実務補習では通常診断先の直近3ヵ年の決算書が事前に提示される。
財務分析のやり方は2通りある。
一つ目は、診断協会から提示されるEXCELのフォーマットを使うやり方。
診断報告書へ添付する必要がある「添付資料」はEXCELシートで業種ごとにフォーマットが決まっており、診断先概要などに加えて「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」を入力する必要がある。
そして、そのシートに3ヵ年の決算書データを入力すると「財務分析(比率分析)」を自動的に計算してくれる。
もう一つは、CRDビジネスサポート社が提供している「McSS 中小企業経営診断システム」が、実務補習の期間中無料で利用できるので、それを活用するやり方だ。
このMcSSは、同業種との比較やレーダーチャートの作成など、かなり使えるツールである。
私はこの2つを使って、診断先の財務分析をおこなったが、今回の診断先は財務的に特に問題は見つからなかった。
なので、提言としては、
・卸売業から製造業へ移行した場合、今までの決算書に「製造原価報告書」が必要になるため、その準備の必要性と手順
・そして、製造業に進出した場合の売上高および利益増加額の試算
とした。
なお、残念ながら守秘義務があるので詳細な内容は開示できない。
診断先への最終報告
実務補習の最終日となる2月15日(月)は、診断先への最終報告会の日だ。
午前中は報告会のリハーサルをおこなった。
各パートごとに報告資料説明の模擬演習をおこない、説明の仕方や話し口調などについて他メンバーからアドバイスをもらい、本番用に修正するといった作業だ。
午後からは診断先を再び訪れ、診断報告書を提出し、各パートごとに「現状分析」と「課題と提言」の説明をおこなう。
そして、診断先の社長さんから質問や意見、感想などをいただき、無事終了となる。
おまけの話 Surface Pro 7
実務補習で必須なのが、ノートパソコン。
会社で使っているのとは兼用できないので、実務補習のために新たに購入した。
前から気になっていたMicrosoftの「Surface Pro 7」。
折りたたむと、タブレット端末みたいになるやつ。
当時マイクロソフトストアで販促キャンペーンをしていたので、11万円くらいで購入した。
メモリーは8GBで、ストレージSDDは128GB。
また、Microsoft Officeも無料で搭載されていたのでかなりお買い得だった。
あと、プレゼンの時にプロジェクターに繋げる必要があるので、HommieのSurface Pro 7専用HUBも別途Amazonで購入した。
4K対応のHDMI端子の他、SDカードスロット、TFカードスロット、USB3.0タイプAポートが2つ、USBタイプCポートがついた優れものだ。
これで3,699円は安くない?
Surfaceは今でも愛用している。
締めの一杯
広島での実務補習1回目(5日間コース)は無事終了した。
最終日の診断先への報告会の帰り、近くの牡蠣小屋で昼食会兼慰労会をおこなった。
その後、RCC文化センターに戻って修了証書を受け取らないといけなかったので、お酒を飲めなかったのは残念だったが、焼き牡蠣を食べながらお互いの労をねぎらった。
今宵は、無事終了した初めての実務補習を振り返って「乾杯!」