今年の5月19日から21日に、広島で先進7カ国首脳会議(いわゆるG7サミット)が開催される(以下、広島サミット)。
前回は7年前の2016年、5月26日と27日の2日間、三重県志摩市でおこなわれた(以下、伊勢志摩サミット)。
その際に、乾杯酒として採用された日本酒のひとつに清水清三郎商店さん(鈴鹿市)の「作(ざく)」がある。
私は、いきつけの串揚げ屋「燦燦(さんさん)」の大将から勧められて飲んだのが最初の「作」との出会いだ。
「ザク」というガンダムのモビルスーツを想像させるインパクトのあるネーミングに驚いた記憶がある。
この「作」は、伊勢志摩サミットで採用されたことで一躍全国区になった。
2014年に米オバマ大統領が来日した際、安倍元首相が「すきやばし次郎」でふるまった日本酒は「大吟醸特製ゴールド賀茂鶴」だったし、お土産として渡したのは「獺祭」だった。
このように、外交の場面で登場する日本酒は一躍有名になるケースが多い。
伊勢志摩サミットの日本酒
ちなみに伊勢志摩サミットでは、以下の日本酒が乾杯酒と食中酒で提供されている。
全て三重県産の日本酒だ。
初日ワーキングランチ:
□乾杯酒:作(ざく)智(さとり)純米大吟醸 滴取り/清水清三郎商店(鈴鹿市)
■食中酒:酒屋八兵衛 山廃純米酒 伊勢錦/元坂酒造(多気郡)
初日ワーキングディナー:
□乾杯酒:半蔵 純米大吟醸/大田酒店(伊賀市)
■食中酒:瀧自慢 辛口純米 滝水流(はやせ)純米酒/瀧自慢酒造(名張市)
2日目ワーキングランチ:
□乾杯酒:瀧自慢 純米大吟醸/瀧自慢酒造(名張市)
■食中酒:而今 純米吟醸 山田錦/木屋正酒造(名張市)
広島サミットでの日本酒候補は142銘柄
7年前の伊勢志摩サミットでは、2日間3回の食事会において各2銘柄ずつ、あわせて6銘柄の日本酒が提供された。
前回に倣えば、広島サミットは3日間なので、計5回の食事会がおこなわれるとすれば、あわせて10銘柄の日本酒が選ばれることになる。
広島県のホームページに、サミット開催に向けて広島県産の食材等を利用してもらうよう国に要望したリストが掲載されている。
→ 県産食材等の利用促進 – 広島サミット県民会議 | 広島県 (hiroshima.lg.jp)
これによると、広島県産の日本酒候補は142銘柄掲載されているので、このうち10銘柄が選ばれると予想される。
実に競争倍率は14.2倍だ。
どの銘柄が採用されるか非常に楽しみである。
締めの一杯
「その土地の料理は、その土地の日本酒で!」が私のモットーだ。
同じ風土、同じ気候、同じ米と同じ水。
古来日本酒は、その土地の料理の味に合うよう造られてきた。
海外の要人の方には、広島の食材を使った美味しい料理を、ぜひ広島のお酒で楽しんでいただきたい。
今宵は、広島サミットに選ばれる広島県の日本酒に期待して「乾杯!」